毎日の保育園の送り迎えは、往復の時間だけ見れば短くても、1日の中では相当な時間を占めています。理由は、前夜の持ち物準備から降園後の洗濯まで、移動の前後にいくつもの作業が張りついているから。気づけば自分ばかり、かといって今さら話し合うのも気が引けるでしょう。そんな状態を動かす鍵は、移動を速くすることではなく、誰が何をどれだけ担っているかを事実として共有することです。
この記事では、送り迎えの実態から分担の型、続けるための記録の残し方まで整理しました。
保育園の送り迎えの実態|時間帯・担当・負担の中身
送り迎えの時間帯・担当・移動手段には、家庭による差はあってもはっきりした傾向があり、自分の状況を測る目安になります。
送り迎えの時間帯と預けられる時間の上限
送り迎えの時間帯は、園に預けられる上限から逆算して決まります。保育の必要量に応じた認定区分があり、保育標準時間なら最長11時間、保育短時間なら最長8時間が上限です。全国の私立保育所や認定こども園を対象とした調査では閉園時刻は19時00〜14分が最も多く、多くの家庭がこの時刻と勤務終了時刻のあいだで毎日調整しています。
▼保育園の預かり時間の目安

※出典:こども家庭庁「よくわかる子ども・子育て支援新制度」
https://www.cfa.go.jp/policies/kokoseido/sukusuku
※出典:こども家庭庁「令和5年度 延長保育の利用実態等の把握に関する調査研究」
https://www.cfa.go.jp/assets/contents/node/basic_page/field_ref_resources/660cb68b-a5d8-4ca1-bf5b-da4a66838145/26737a87/20241015_policies_kosodateshien_chousa_suishinchosa_r05-01_h04.pdf
夫婦のどちらが送り迎えを担っているか
送り迎えを含む育児は、いまも妻に大きく偏っています。
20代・30代の共働き夫婦への調査では、育児を主に担当しているのは妻が52%、夫はわずか8%と6倍以上の開きがありました。子育ての主体は平日・休日ともに女性が9割近くを占めるという調査もあり、共働きであっても実態は大きく変わっていません。「うちだけ偏っているのでは」という感覚は、むしろ多数派の状態です。
▼共働き夫婦の家事・育児の担当割合

※出典:ソニー生命保険「20代・30代共働き夫婦の生活意識調査2025」
https://www.sonylife.co.jp/company/news/2024/nr_250128.html
※出典:文部科学省「令和2年度 家庭教育支援の充実に向けた保護者の意識に関する実態把握調査」
https://www.mext.go.jp/content/20210301-mex_chisui02-000098302_1.pdf
負担は往復の移動時間だけではない
送り迎えのしんどさは、移動時間だけではありません。
6歳未満の子どもがいる夫婦の家事関連時間は、夫が1時間54分に対して妻は7時間28分と、5時間半以上の開きがあります。
育児時間の内訳でも、着替えや身支度を含む「乳幼児の身体の世話と監督」の差が最大でした。園を往復するわずかな時間の裏側に、その何倍もの準備と後片づけが張りついています。送り迎えを「送って迎えるだけの作業」として数えているかぎり、負担の実像はつかめません。
▼送り迎えに付随して発生する作業の例
- 前夜の持ち物準備(着替え・オムツ・タオルの補充)
- 朝の検温と連絡帳の記入
- 登園しぶりへの対応と気持ちの切り替え
- 降園後の汚れ物の洗濯と翌日分の補充
- 園からの連絡事項を家庭内で共有すること
※出典:総務省統計局「統計Today No.190」
https://www.stat.go.jp/info/today/pdf/190.pdf
※出典:総務省統計局「令和3年社会生活基本調査 詳細行動分類による生活時間に関する結果」
https://www.stat.go.jp/data/shakai/2021/pdf/gaiyoub.pdf
自分ばかりにならない送り迎えの分担
偏りを直すときは、気持ちを伝えるより先に仕組みを変えるほうが早く進みます。
送り迎えを回す3つの分担型
分担の形は、曜日固定・時間帯分割・状況分岐の3つに整理できます。
勤務時間が読めるなら曜日固定、出社時刻に差があるなら時間帯分割が合いやすい形です。
どの型を選んでも、割り振る対象を移動だけにすると偏りの大半は残ります。前夜の持ち物準備や降園後の洗濯まで含めて分け、崩れたときの代役も先に決めておきましょう。
▼送り迎えの分担3型

送り迎えの分担を続けるための見える化
決めたはずの分担が元に戻るのは、意思が弱いからではなく、実行した記録が残らないからです。
決めた分担が元に戻ってしまう理由
分担が続かない原因の多くは、誰がいつ担当したかが記録に残らないことにあります。
繁忙期に片方が肩代わりしても、その事実は数日で流れ、気がつけば元の担当に戻っています。男性の育児休業取得率は40.5%まで上がりましたが、制度が整うことと日々の送り迎えが折半になることは別の話です。
※出典:厚生労働省「令和6年度雇用均等基本調査」https://tomoiku.mhlw.go.jp/assets/pdf/activity/document_R6.pdf
送り迎えと前後の作業を記録して数値にする
続ける仕組みの核は、送り迎えとその前後を「やったかどうかが見える状態」にすることです。保育所側でも登降園の時間管理はシステム化が進み、園管理システムの利用が53.3%と紙の記録を上回りました。記録が残れば、次の話し合いで持ち出す材料も自然にそろいます。
▼記録しておきたい項目

※出典:こども家庭庁「令和5年度 延長保育の利用実態等の把握に関する調査研究」https://www.cfa.go.jp/assets/contents/node/basic_page/field_ref_resources/660cb68b-a5d8-4ca1-bf5b-da4a66838145/26737a87/20241015_policies_kosodateshien_chousa_suishinchosa_r05-01_h04.pdf
決めた分担が続かないのは、やったことが記録に残らないからでした。CAJICOは、その記録を毎日の操作のなかで自動的に残せる家事・育児の共有アプリです。「半分はやっている」と「1割しかやっていない」のどちらが実態に近いかも、貯まったポイントを見れば言い合わずに確かめられるはず。

▼CAJICOでできること
- 送り迎えや前夜の準備にポイントを設定し、担当量を数字で見える化できる
- こなすたびに家族へ完了通知が届き、言わなくてもやったことが伝わる
- 毎日の送迎は定期設定にでき、登録の手間がかからない
- 貯まったポイントはごほうびと交換でき、指摘のやりとりが感謝に変わる

夫婦だけで回らないときに外部へ頼る選択肢
二人で回しきれない日は必ず来ます。外部の手を借りる前提で組んでおくほうが、破綻せずに続きます。
外部に頼る4つの手段の費用と使いどころ
外部の手段は、費用と手続きの重さがそれぞれ違います。自治体が運営するファミリー・サポート・センターの利用料は1時間800〜1,000円程度で、新宿区は1時間800円、練馬区は平日900円・土日1000円、宮崎市は一律800円と地域差があります。祖父母を頼る家庭も多く、出産や子育てで祖母の手助けを得ている人は6割近いという報告もあります。
▼外部に頼るときの選択肢

※出典:新宿区「新宿区ファミリー・サポート・センター」
https://www.city.shinjuku.lg.jp/kodomo/file03_02_00003.html
※出典:練馬区「ファミリーサポート事業(育児支えあい)」
https://www.city.nerima.tokyo.jp/kosodatekyoiku/kodomo/hoiku/itijiteki_hoiku/familysupport.html
※出典:宮崎市「ファミリー・サポート・センターみやざき」
https://www.city.miyazaki.miyazaki.jp/education/support/support/12434.html
※出典:第一生命経済研究所「祖父母による子育ての手助け」
https://www.dlri.co.jp/report/ld/232825.html
外部に頼る前に夫婦で決めておくこと
外部サービスは、頼む前提を決めないまま導入すると結局片方の仕事が増えます。手配・支払い・園への連絡をすべて一方が抱えれば、送迎が減っても管理の負担は残るからです。
▼外部に頼る前に決めておくこと
- 手配と支払いの担当者
- 使う曜日と1か月あたりの上限予算
- 園への連絡と引き渡し登録の担当
- 祖父母に頼る頻度の上限
- 急な残業が出たときの連絡順
よくある質問|保育園の送り迎え
保育園の送り迎えに抱っこ紐はいつまで使う?
明確な期限はなく、子どもの体重と歩ける距離で判断します。歩く時間が延びるにつれて使用頻度は下がり、雨の日や眠ってしまったときの予備として残す家庭が多いようです。
雨の日の送り迎えはどうしている?
手段を変えるのが現実的です。徒歩や自転車が基本の家庭でも、雨の日は車やタクシーに切り替える、出発を10分早めるといった代替案を先に決めておくと朝に迷いません。
産前産後で上の子の送り迎えができないときは?
原則として通わせ続けられます。妊娠・出産も保育が必要な理由として認められており、仙台市の場合は出産予定日の8週間前から、産後8週間を過ぎた月の末日までが対象です。期間は自治体で違うので、お腹が大きくて送迎がつらい時期はファミリー・サポート・センターの利用も考えてみてください。
※出典:仙台市「保育の必要性の事由」https://www.city.sendai.jp/nintechosa/mushouka_hoikunohitsuyousei.html
まとめ|送り迎えは分担より続け方が難所
保育園の送り迎えは、時間の縛りと付随作業の多さから、片方の親に負担が集中しやすいタスクです。
▼この記事のまとめ
- 育児を主に担当しているのは妻が52%、夫は8%と6倍以上の開きが残っている
- 6歳未満の子どもがいる夫婦の家事関連時間には、1日5時間半以上の差がある
- 送り迎えの負担は移動時間ではなく、前後の準備と後片づけに積み上がる
- 分担は曜日固定・時間帯分割・状況分岐の3型から選び、崩れたときの代役も決めておく
- 決めた分担が戻るのは記録が残らないため、担当を見える状態にすると続きやすい
- 二人で回らない日は延長保育やファミリー・サポート・センターを前提に組む
送り迎えの分担は、話し合って決めた瞬間がゴールではありません。CAJICOは送迎も前夜の準備もポイントとして積み上がり、貯まった分をごほうびと交換できるのが特徴です。 負担が数字で残っていれば、責める側と責められる側に分かれないまま調整を続けられます。




